【PCD工具】製品を精密加工!PCD工具とCDN工具の違い

PCD工具の特徴や用途とは?CDN工具との相違点を解説

PCD工具とは、超硬合金などの研削に用いられる工具で、主に人造ダイヤモンドの結晶を素材に用いています。鋼材だけでなく、軽金属や特殊樹脂などの加工も可能です。また、研削加工にはCDN工具も用いられ、こちらも高い硬度や熱伝道性を持っています。ここではそれぞれの特徴や相違点に関して詳細に解説します。

【精密加工】PCD工具の被削性

PCD工具

PCD工具とは、超硬合金などに用いられる工具です。ここではPCDの特徴も含めて解説します。

PCDとは

Polycrystalline Diamondの略称で、多結晶焼結ダイヤモンドと呼ばれる人工鉱物の1つです。人造ダイヤモンドの結晶と金属の粉とを合わせ、1200℃以上かつ4~6万気圧の高温・高圧で焼結(焼き固め)ています。

多結晶は様々な方向を向いている単結晶が集合した構造となっており、どの方向から加えられた力に対しても強く破壊されたり剥離しにくかったりという特徴を持っています。

そのため多結晶な鉱物は、超硬金と比較すると熱伝導性があり、高い硬度を持っているため単結晶よりも加工用の精密工具には適しているのです。またPCDは、摩耗しにくく被削性(加工対象材料の切削加工のしやすさ)にも優れているので、切削工具には最適です。

ただし、同時に加工することも難しい素材です。加工するためには、熱化学反応研磨という熱を利用した化学反応を活用した加工法を使います。

PCD工具の特徴

PCD工具の先端には、熱伝導性と硬度が高いPCDで作ったチップ(刃先)を用います。PCD工具もCDN工具もチップが取り替え可能なものが多く、チップの形状も様々です。マイクロレベルの加工の精度が求められる工具にとっては、チップの選定や取り付け精度も加工精度に大きく影響します。

PCD工具の特徴には、以下の点が挙げられます。

  • 超合金を使用しており鏡面仕上げに最も適している。
  • 硬脆材(硬くて脆い材料のこと。具体的にはセラミックスや炭化ケイ素など)に対して直接高精度の彫り加工をすることができる。
  • 極めて小さいサイズ(0.03φなど)の加工に対応することができる。
  • 再利用(再研磨)することが可能。

また、PCD工具の高い耐久力や耐折損性などの特徴を活かして硬脆材・鋼材・軽金属・特殊樹脂などの様々な素材に対して使用することが可能です。

PCD工具とCDN工具の違い

CDN工具

PCD工具と似たものに、CDN工具というものがあります。CDN工具の概要とPCD工具との違いを解説します。

CDNとは

Cubic Boron Nitrideの略語で、自然界には存在しない化合物です。立方晶窒化ホウ素というホウ素や窒素で構成されており、超合金よりも硬度が高いのが特徴です。また高温にも強く、PCDの耐熱温度は700℃ほどですが、CDNは1300℃ほどです。

加えて、最近ではこれまでよりも高いCDN含有率を有する多結晶CDNも開発・利用されるようになっています。構造的にはPCDと似ていることから、高温下でも高い硬度を保ち、ゆがみや破損などが生じにくいという特徴を持ちます。

ただし軟度が低い材料のものを削ると摩耗が進んでしまうため、材質の硬度によってPCDと使い分けるのが一般的です。

CDN工具とは

工具の刃先に使用するCDNをCDNチップと呼んでおり、このチップを取り付けた切削工具をCDN工具といいます。

PCD工具との違い

PCD工具とCDN工具の主な違いには、以下の点が挙げられます。

項目 PCD工具 CDN工具
熱伝導性(W/m・k) 約2000 約1300
熱的安定性(大気中) 約700℃から酸化 約1300℃まで安定
熱的安定性(真空中) 約1400℃まで安定 約1500℃まで安定
金属との反応性 鉄・ニッケル合金・炭素鋼と共存した場合、約700℃で黒鉛化が始まる 上記の条件において、約1350℃まで反応しない

加えてチップの先にコーティングを施すので、形状の複雑な刃先を備えた工具を製作することも可能です。

CDN工具は、硬度に関してはPCD工具よりも劣りますが、摩耗しにくいので切削用の工具には適している素材なのです。とりわけ鉄系の金属加工においては、PCD工具を上回る耐熱温度性と耐摩耗性があります。そのためCDN工具は鉄系金属の切削加工が中心となり、耐熱鋼やベアリング鋼などの加工、焼き入れ部品の加工などに幅広く使用されています。

高品質・高精度な超硬製品の加工はプロテクノ堺へ

PCD工具もCDN工具も高い硬度と熱安定性を持っている精密加工用の工具ですが、硬度に関してはややPCD工具が、熱安定性に関してはややCDN工具が、それぞれ若干秀でています。そのため、基本的には材料によってそれぞれの工具を使い分けます。特に硬度の低い材料はCDN工具の摩耗を高めるため、使用する場合は注意が必要です。

プロテクノ堺では品質にこだわり、高精度かつ高寿命な超硬製品を製造いたします。ロー付けや再研削などにも対応いたしますので、まずはお気軽にご連絡ください。

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